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TED日本語 - アミーラ・ハロウダ: 何故私が危険に身を置き、ガザを語るのか
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何故私が危険に身を置き、ガザを語るのか
Why I put myself in danger to tell the stories of Gaza
アミーラ・ハロウダ
Ameera Harouda
内容
アミーラ・ハロウダは爆弾や砲弾の音を聞くと、真っすぐにそこへ向かって行きます。「私は一番に駆けつけたいのです。こうした話は伝えられるべきです。」ガザで最初の「女性フィクサー」である彼女はこう言います。「報道フィクサー」とは母国ガザの混沌とした戦場で何が起きているかを、ジャーナリストに紹介する人です。彼女は、目を覆うような状況であるにも拘らず、自分の祖国を未だ愛し続けています。この忘れ難いトークの中で、何がハロウダを突き動かし、彼女が苦難に喘ぐガザに住む人々の声を集めるようになったのかを探ってみましょう。
字幕
SCRIPT
Script
Hello. This is my first trip, first time in life I'm outside of the walls of Gaza. I'm so happy to be here.
(Applause)
My ambition always was to be a pilot, to fly a plane, to feel free to fly the sky, to touch the sky. But that didn't happen. Simply, I live in Gaza, there is no airport. All borders are closed on every side. We live in one of the biggest prisons in the world. The only thing I can do is just to look up to the sky. On some days, we are lucky if we have electricity for four or five hours. When it's cold, we make a fire on the front or on the roof of our homes. Sometimes we make food, too.
My job in Gaza is to arrange everything for journalists who come to my homeland to tell the stories about what's going on in Gaza. Many mornings, I had to go to the border area to collect a journalist. If anything should happen to the journalist, or if the journalist decides to cover a story the government doesn't want us to cover, bad things could happen.
Navigating through my country helping journalists, filmmakers, news crews, is my working life. I believe my success comes from building a relationship not only with journalists and the news crews, but also with the communities in the Gaza Strip. These communities who don't want their stories to be told, I never looked to them as stories or numbers. But like me, they are human beings.
I have built up many relationships over 10 years. And guess what? This gives me the chance to get access to people, to stories that others can't. In some certain situations, I feel, as a woman, I have more power. Many male journalists in my society, they want to cover a story about drug addiction in my country. That problem started when the Gaza tunnel was being built. With the siege on Gaza, tunnels brought people all the basic needs like food, building material, other stuff we needed. But not anymore, because the Egyptian side flooded them up with water and they are not working anymore. Drugs were being smuggled, and many young people got addicted, too. In the tradition of the Palestinian society, it's forbidden for men to enter the household. So, no male journalists get the story. But I did.
I have a wonderful husband, a wonderful husband who supports me despite all the criticism he gets from the society. He's at home now with my two kids, and I have another one that's growing in here.
(Applause)
When I'm working, I call him every two hours, and he knows if he doesn't hear from me, he should call my contact, the one who gives me access to the story, which is the one who I trust.
One of the times in Gaza, during the kidnapping of the British journalist Alan Johnston, I was asked by an American magazine to set up a meeting with the kidnappers in Gaza, and I did. The journalist covering the story and I were asked to meet outside of his hotel. They came, they picked us up in a black van with black windows, they were wearing masks on that day. And they drove us away, far away in the middle of a field. They took our cell phones and we did the interview with the kidnapper outside in that field. I was so scared that day, a day I will never forget.
So, why do I do what I do? I do it because I believe if I didn't, a huge part of the story about Gaza will be missing. There are some more stories I could tell you about my country. And not all of them are bad. I love my country, despite the terrible situation we live in -- siege, poverty, unemployment -- but there is life. There are people who are dreamers and amazing people full of energy. We have wonderful music, and a great music school. We have parkour dancers who dance in the rubble of their homes. And Gaza is the only place in the Arab world where Muslims and Christians live in strong brotherhood.
(Applause)
During the time of war, the hardest part for me is leaving the house early in the morning, leaving my children. I take a picture of them everyday because I never know if I will make it back to them. Being a fixer and a journalist is difficult and dangerous in Gaza. But when I hear the sound of the shelling or the sound of the bombing, I just head straight toward it, because I want to be there first, because these stories should be told.
When my children were small and we heard the sound of the war, I used to tell them that they were fireworks. Now they are older, they understand. I do have terrible nightmares because of all that I witnessed during war times, especially these lifeless bodies of young children. I still remember a little girl, her name is Hala. She's the only survivor from her family. Her picture will be with me forever. I will never forget her.
I'm proud that I can stand here and be here today with you. I'm proud that I can tell you stories, sad and happy, stories about my small corner of the world, Gaza. I'm proud that I am the first female fixer working in Gaza. And the funny thing is they call me Mr. Rambo in Gaza.
(Laughter)
I hope one day, I will get the chance to tell the stories of all other women, all other amazing women I know in my country. I hope that one day I can help other women in my country to be fixers like me. And of course sometimes, I feel I can't do this work anymore, it's just too much for me. But I remember these words: "Don't limit your challenge, but challenge your limit. Don't allow others to stand in front of your dreams."
Thank you.
(Applause)
こんにちは 今回 私は初めて旅をしました 生まれて初めて ガザの塀の外に出たのです この場に立てて とても光栄です
(拍手)
私はずっと パイロットになり 飛行機を操縦したいと夢見ていました 自由に空を飛び 空に触れて ― しかし そうはいきませんでした 私はガザに住んでいて そこには空港などありません 全ての国境が あらゆる方向で封鎖されています 世界一大きな刑務所に 住んでいるという訳です 私に出来るのは 空を見上げる事だけです 一日に 4、5時間でも 電気が通れば ラッキーです 寒い時は 家の前や屋根の上で たき火をします 時折そこで 煮炊きもします
ガザでの私の仕事は そんな故郷にやって来るジャーナリストに ガザで何が起こっているかという 取材のアレンジをすることです 朝になると 国境地帯に行き 記者をお迎えします もし記者に何か起きたり 政府の意に沿わない記事を 記者が書こうとすると 酷い事になる可能性もあります
ジャーナリストや映画製作者 報道チームを 必要なところに連れていくのが 私の仕事です 仕事をうまく行うためには ジャーナリストや報道陣とだけでなく ガザ地区のコミュニティとの 関係を構築する事が 必要だと考えています これらのコミュニティは 報道されたくないと思っています そんな人たちを「記事」や「数」として 捉えたことはありません 私と同じように 彼らだって人間なのです
10年以上に渡って 私は多くの関係を築いて来ました その結果 私は人々に接し 他の人達が入手出来ない話に 触れる機会が持てるのです 女性として自分が より大きな力を 持っていると感じる時があります この社会の多くの男性ジャーナリストは 我が国の薬物中毒についての話を 報道したがります この問題はガザのトンネルが 掘られている時に始まりました ガザが封鎖されたとき トンネルは人々に 食べ物といった全ての必需品 建築資材や必要とする 他の物資をもたらしました しかしエジプト側で トンネルに水を注入して封鎖したために トンネルは機能しなくなっていますが 当時 薬物が密輸されており 多くの若者たちも その中毒となりました 伝統的な パレスチナ社会において 男性が他の家に入る事は 禁じられています 従って男性ジャーナリストは誰も 話を聞けないのです でも私にはそれが出来ました
私には素晴らしい夫がおり 社会から受ける あらゆる批判にも拘らず 私を支えてくれています 彼は今2人の子ども達と家にいます ここで育っているもう1人を 私が抱えています
(拍手)
仕事をしている時 夫に2時間おきに電話をします 夫は私からの 連絡がないと分かると 私の連絡員に 電話をしなければなりません 連絡員とは私に取材許可をくれる人で 私が信頼している人です
ガザで こんな事がありました アラン・ジョンストンという イギリス人ジャーナリストが誘拐された時 私はアメリカの雑誌から ガザの誘拐犯達と 面会できないかと依頼され 実現しました その事件を追っている ジャーナリストと私は ホテルの外で 待つように指示されました 彼らはやって来て 窓を黒く目隠しした 黒い車に 私達を乗せました その日彼らはマスクをしていました そして私達は 郊外の荒野の真ん中に 連れ出されました 私達は携帯を取り上げられ その荒野で 誘拐犯達に インタビューをしました あんなに恐ろしかった日の事は 決して忘れられません
何故 私はこんなことを しているのでしょうか? もし私がやらなければ ガザについての物語の 大きな部分が損なわれていくだろうと 信じているからです 私の国に関してお伝えしたい話が もっとあります その全てが 悲惨なものとは限りません 私は祖国を愛しています 悲惨な状況の下で暮らしているにも拘わらず 封鎖、貧困、失業等の ― しかしそこには「息づく生活」があります 夢を見る人達やエネルギーに満ち溢れた 素晴らしい人達がいます 素敵な音楽や 優れた音楽学校があります 崩れてしまった彼らの家の瓦礫の中で踊る パルクールダンサーがいます そしてガザは イスラム教徒とキリスト教徒が 強い同胞愛の下 共に暮らす アラブ世界で唯一の場所なのです
(拍手)
戦闘期間中 私にとって一番辛いのは 子供達を置いて 朝早く家を出る事です 私は毎日子ども達の 写真を撮っています 彼らのもとに帰れるかどうか 全く分からないからです フィクサーであり ジャーナリスト である事はガザでは困難で危険です しかし砲撃や爆弾の音を聞くと 私はただそれに真っすぐに 向かって行きます 一番乗りになりたいからです その話は語られるべきものだからです
子どもたちが幼い頃 戦闘の音が聞こえてくると 私は「あれは花火だよ」と 言ったものです 現在子どもたちは成長し 理解が出来るようになっています 私は本当に おぞましい悪夢を見ます 戦闘中に目撃した全てのせいで ― 特に幼い子ども達の 死体の夢です ハラという幼い少女の事を 未だに覚えています 彼女はその家族での 唯一の生存者です 彼女の写真を 私はずっと身に着けるつもりです 彼女の事は 決して忘れないでしょう
私はここに立ち 今日皆さんと 共に居られることを 誇りに思っています 皆さんに悲しく そして幸せな物語を 世界の小さな片隅 ガザからの物語を お伝え出来る事を誇りに思っています 自分が ガザで最初の女性フィクサー として働いている事を誇りに思っています おかしな事に私は「ガザのランボー」 と呼ばれているんですよ
(笑)
いつか全ての女性達 我が国で私が知る 素晴らしい女性の物語を 伝えられる機会が 得られる事を願っています いつか 我が国の他の女性が 私のようなフィクサーになる 手助けが出来ればと思っています しかし勿論 時として もうこの仕事は 出来ないと感じる事もあります 私には もう耐えられないのです でも こんな言葉を思い出すのです 「挑戦に限度を設けず 自分の限界に挑戦せよ あなたの夢の前に 他人を立ちはだからせてはならない」
ありがとうございました
(拍手)
品詞分類
- 主語
- 動詞
- 助動詞
- 準動詞
- 関係詞等
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