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TED日本語 - マグダ・セイエグ: 毛糸テロ(ヤーン・ボミング)がどのように世界中に広がったのか
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毛糸テロ(ヤーン・ボミング)がどのように世界中に広がったのか
How yarn bombing grew into a worldwide movement
マグダ・セイエグ
Magda Sayeg
内容
テキスタイルアーティストのマグダ・セイエグの手にかかれば、なんでもないモノがカラフルなニット・編み物で飾られ、都市の街並みが彼女の遊び場に生まれ変わります。暖かくふわふわした毛糸で街を「爆撃」する「ヤーン・ボミング」は、当初セイエグの地元の道路標識や消火栓など小さいものから始まり、間もなく人々がこの手芸活動に繋がりを見出し、世界中に広めたのでした。「デジタル化し、せかせかした現代社会で、私たちは今でも何か親しみを感じられるものを強く求め、切望しているのです。」とセイエグは言います。「最も目立たない場所にこそ、隠された力があるものです。私たち皆、何かしらスキルを持っています。ただ発掘されていないだけなのです。」
字幕
SCRIPT
Script
I'm a textile artist most widely known for starting the yarn bombing movement. Yarn bombing is when you take knitted or crocheted material out into the urban environment, graffiti-style -- or, more specifically, without permission and unsanctioned.
But when I started this over 10 years ago, I didn't have a word for it, I didn't have any ambitious notions about it, I had no visions of grandeur. All I wanted to see was something warm and fuzzy and human-like on the cold, steel, gray facade that I looked at everyday.
So I wrapped the door handle. I call this the Alpha Piece. Little did I know that this tiny piece would change the course of my life.
So clearly the reaction was interesting. It intrigued me and I thought, "What else could I do?" Could I do something in the public domain that would get the same reaction? So I wrapped the stop sign pole near my house. The reaction was wild. People would park their cars and get out of their cars and stare at it, and scratch their heads and stare at it, and take pictures of it and take pictures next to it, and all of that was really exciting to me and I wanted to do every stop sign pole in the neighborhood. And the more that I did, the stronger the reaction.
So at this point I'm smitten. I'm hooked. This was all seductive. I found my new passion and the urban environment was my playground.
So this is some of my early work. I was very curious about this idea of enhancing the ordinary, the mundane, even the ugly, and not taking away its identity or its functionality but just giving it a well-tailored suit out of knitting. And this was fun for me. It was really fun to take inanimate objects and have them come to life.
So ... I think we all see the humor in this, but --
(Laughter)
I was at a point where I wanted to take it seriously. I wanted to analyze it. I wanted to know why I was letting this take over my life, why I was passionate about it, why were other people reacting so strongly to it. And I realized something. We all live in this fast-paced, digital world, but we still crave and desire something that's relatable.
I think we've all become desensitized by our overdeveloped cities that we live in, and billboards and advertisements, and giant parking lots, and we don't even complain about that stuff anymore. So when you stumble upon a stop sign pole that's wrapped in knitting and it seems so out of place and then gradually -- weirdly -- you find a connection to it, that is the moment. That is the moment I love and that is the moment I love to share with others.
So at this point, my curiosity grew. It went from the fire hydrants and the stop sign poles to what else can I do with this material. Can I do something big and large-scale and insurmountable?
So that's when the bus happened. This was a real game changer for me. I'll always have a soft spot in my heart for this one.
At this point, people were recognizing my work but there wasn't much out there that was wrapped in knitting that was large-scale, and this definitely was the first city bus to be wrapped in knitting.
So at this point, I'm experiencing, or I'm witnessing something interesting. I may have started yarn bombing but I certainly don't own it anymore. It had reached global status. People from all over the world were doing this. And I know this because I would travel to certain parts of the world that I'd never been to, and I'd stumble upon a stop sign pole and I knew I didn't wrap it.
So as I pursued my own goals with my art -- this is a lot of my recent work -- so was yarn bombing. Yarn bombing was also growing. And that experience showed me the hidden power of this craft and showed me that there was this common language I had with the rest of the world. It was through this granny hobby -- this unassuming hobby -- that I found commonality with people that I never thought I'd have a connection with.
So as I tell my story today, I'd also like to convey to you that hidden power can be found in the most unassuming places, and we all possess skills that are just waiting to be discovered.
If you think about our hands, these tools that are connected to us, and what they're capable of doing -- building houses and furniture, and painting giant murals -- and most of the time we hold a controller or a cell phone. And I'm totally guilty of this as well. But if you think about it, what would happen if you put those things down? What would you make? What would you create with your own hands?
A lot of people think that I am a master knitter but I actually couldn't knit a sweater to save my life. But I did something interesting with knitting that had never been done before.
I also wasn't "supposed to be" an artist in the sense that I wasn't formally trained to do this -- I'm a math major actually. So I didn't think this was in the cards for me, but I also know that I didn't stumble upon this. And when this happened to me, I held on tight, I fought for it and I'm proud to say that I am a working artist today.
So as we ponder the future, know that your future might not be so seamless. And one day, you might be as bored as I was and knit a door handle to change your world forever.
Thank you.
(Applause)
私はテキスタイルアーティストです ヤーン・ボミング運動(毛糸テロ)創始者として最も広く知られてます ヤーン・ボミングとは 毛糸で編んだ生地で 都市の街並みを グラフィティ的に飾ること もっと具体的に言えば 許可なく 認可なくやることです
でも 10年以上前 始めたばかりの頃は この活動には名前もつけず これで何をしたいという野心も 壮大なビジョンもなく ただ 暖かくてふわふわで 人間的な何かを 毎日目にする 冷たい 灰色の 金属の表面に 与えたかっただけです
まずはドアハンドルを 毛糸で覆ってみました 作品第1号です こんな小さな物で 自分の人生が 変わるなんて思いもしませんでした
だから 周りの反応がすごく意外で 私は興味をそそられ 他に何ができるだろうか 公共の場でも 同じ反応を得られるような 何かができるかなって思って 家の近くの道路標識の柱を 編み物で覆ってみました 大反響でした 停めた車を降りて まじまじと見る人 首をかしげ まじまじと見る人 写真を撮る人 標識の横で写真を撮る人も あまりの反響に すごくワクワクして 近所の標識全部やりたくなって やればやるほど 反響は高まるばかり
すっかり夢中になり ハマっちゃいました ものすごい誘惑でした 新たな情熱が湧き上がり 都市環境が私の遊び場になりました
これは初期の作品の1つです 平凡なものを改良するという考えに とても惹かれていました つまらないもの 醜いものでさえも 改良しつつ アイデンティティや 機能性は奪わず ただ ぴったりあつらえた服を 編んであげるだけ それが楽しかったんです ただの無機物に命を吹き込むことが 本当に楽しかったんです
で・・・ これは みんな笑いますよね でも・・・
(笑)
今度は真剣にやりたくなってきました 分析してみたくなりました どうして自分がこんなに 夢中になっているのか どうしてこんなに熱くなれて どうしてこんなに反響があるのか 知りたかったのです そして気づきました デジタル化し せかせかした現代社会で 皆 何か親しみを感じられるものを 求めているし 欲しているんです
私たち 皆 感覚が 麻痺しているんだと思います 進歩しすぎた都市に住んで 看板や広告、巨大駐車場に囲まれて 無感覚になっています 誰もそんなことに 文句も言わなくなりました だから ふと 毛糸に包まれた 標識に出くわしたりすると あまりの場違い感に だんだんと そして奇妙にも 繋がりを感じるようになる ― そんな瞬間があるんです 私の大好きな瞬間です この瞬間をすごく 他の人と共有したいんです
私の好奇心は膨らみました 消火栓や道路標識から始めましたが 毛糸で他に何ができるか考えました 何かもっとスケールが大きくて 無理そうなものは?
そんなとき バスを手がけました これで まったく流れが変わりました この作品はいつまでも 私の心に残るでしょう
その頃 私の作品は 認知されてきてはいましたが ここまで大きなものを ニットで覆ったものはありませんでした ニットに覆われた市バスは 史上初だったはず
この時点で 面白い現象を 体験 というか目の当たりにしました ヤーン・ボミングは 始めた私の手を もう離れていました 世界に羽ばたいていました 世界中の人々が やっていました どうしてわかったかって 世界のどこかを旅して 行ったこともない国で 私はやってないのに 道路標識が 毛糸で覆われていたりするんです
だから自分のアートで 目標を定めて 追求する一方 ― これは 最近の大作です ― ヤーン・ボミングも 同時に発展していきました そういった経験から 編み物に隠された力が見えてきて 世界中と通じ合える言葉があるんだと わかってきました この年寄りっぽく 目立たない趣味を通じて 関係があるなんて思いもしなかった人々との 共通点を見い出しました
今日ここで自分の話をしながらも お伝えしたいのは 一番目立たない場所にこそ 隠された力があったりすることや 誰もが何かスキルを持っていて ただ発掘されていないだけだということ
私たち人間に備わる 手という道具を見直し 何ができるか考えてみると ― 家を建てたり 家具を作ったり 巨大な壁を塗ったり ― ほとんどの時間は リモコンや携帯を握ってますよね 私もまったくの同罪です でも 考えてみてください 携帯やリモコンを置いてみたら どうなるでしょう 自分の手で何を作り出せるでしょうか
皆 私のこと 編み物の達人だと思ってますが 実は セーターも編めないくらい 編み物はダメでした でも 編み物で それまで前例のなかった 面白いことをしたわけです
あと アーティストを 目指してもいなかったし ― 専門教育を受けていなかった という意味ですが ― 数学専攻でしたからね こんなことが起こるなんて 思っていませんでした でも 偶然こうなったわけでもありません 続ける努力もしたし 戦いもしました 今は 誇りを持って アーティストとして活動しています
誰もが未来に想いを巡らせますが 思うほど滑らかには 進まないかもしれません 皆さんもある日 私みたいに退屈しのぎで ドアハンドルカバーを編んだら 世界が一変したりするかもしれません
ありがとうございました
(拍手)
品詞分類
- 主語
- 動詞
- 助動詞
- 準動詞
- 関係詞等
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