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TED日本語 - サー・マーティン・リース: 今世紀、我々は人類の終わりを回避できるか
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今世紀、我々は人類の終わりを回避できるか
Can we prevent the end of the world?
サー・マーティン・リース
Martin Rees
内容
人のいない人類文明終焉後の地球、それはテレビや映画のSF物語のようです。しかし、この驚愕の短いトークの中で、サー・マーティン・リースは、人類の存在を脅かす、考え得る最悪の惨事は何かを考えるよう訴えかけます。自然か、それとも人工的な脅威が人類を抹消してしまうのだろうか、と当事者の人類の一員として私達に問いかけます。
字幕
SCRIPT
Script
Ten years ago, I wrote a book which I entitled "Our Final Century?" Question mark. My publishers cut out the question mark. (Laughter) The American publishers changed our title to "Our Final Hour." Americans like instant gratification and the reverse. (Laughter)
And my theme was this: Our Earth has existed for 45 million centuries, but this one is special -- it's the first where one species, ours, has the planet's future in its hands. Over nearly all of Earth's history, threats have come from nature -- disease, earthquakes, asteroids and so forth -- but from now on, the worst dangers come from us. And it's now not just the nuclear threat; in our interconnected world, network breakdowns can cascade globally; air travel can spread pandemics worldwide within days; and social media can spread panic and rumor literally at the speed of light. We fret too much about minor hazards -- improbable air crashes, carcinogens in food, low radiation doses, and so forth -- but we and our political masters are in denial about catastrophic scenarios. The worst have thankfully not yet happened. Indeed, they probably won't. But if an event is potentially devastating, it's worth paying a substantial premium to safeguard against it, even if it's unlikely, just as we take out fire insurance on our house.
And as science offers greater power and promise, the downside gets scarier too. We get ever more vulnerable. Within a few decades, millions will have the capability to misuse rapidly advancing biotech, just as they misuse cybertech today. Freeman Dyson, in a TED Talk, foresaw that children will design and create new organisms just as routinely as his generation played with chemistry sets. Well, this may be on the science fiction fringe, but were even part of his scenario to come about, our ecology and even our species would surely not survive long unscathed. For instance, there are some eco-extremists who think that it would be better for the planet, for Gaia, if there were far fewer humans. What happens when such people have mastered synthetic biology techniques that will be widespread by 2050? And by then, other science fiction nightmares may transition to reality: dumb robots going rogue, or a network that develops a mind of its own threatens us all.
Well, can we guard against such risks by regulation? We must surely try, but these enterprises are so competitive, so globalized, and so driven by commercial pressure, that anything that can be done will be done somewhere, whatever the regulations say. It's like the drug laws -- we try to regulate, but can't. And the global village will have its village idiots, and they'll have a global range.
So as I said in my book, we'll have a bumpy ride through this century. There may be setbacks to our society -- indeed, a 50 percent chance of a severe setback. But are there conceivable events that could be even worse, events that could snuff out all life? When a new particle accelerator came online, some people anxiously asked, could it destroy the Earth or, even worse, rip apart the fabric of space? Well luckily, reassurance could be offered. I and others pointed out that nature has done the same experiments zillions of times already, via cosmic ray collisions. But scientists should surely be precautionary about experiments that generate conditions without precedent in the natural world. Biologists should avoid release of potentially devastating genetically modified pathogens.
And by the way, our special aversion to the risk of truly existential disasters depends on a philosophical and ethical question, and it's this: Consider two scenarios. Scenario A wipes out 90 percent of humanity. Scenario B wipes out 100 percent. How much worse is B than A? Some would say 10 percent worse. The body count is 10 percent higher. But I claim that B is incomparably worse. As an astronomer, I can't believe that humans are the end of the story. It is five billion years before the sun flares up, and the universe may go on forever, so post-human evolution, here on Earth and far beyond, could be as prolonged as the Darwinian process that's led to us, and even more wonderful. And indeed, future evolution will happen much faster, on a technological timescale, not a natural selection timescale.
So we surely, in view of those immense stakes, shouldn't accept even a one in a billion risk that human extinction would foreclose this immense potential. Some scenarios that have been envisaged may indeed be science fiction, but others may be disquietingly real. It's an important maxim that the unfamiliar is not the same as the improbable, and in fact, that's why we at Cambridge University are setting up a center to study how to mitigate these existential risks. It seems it's worthwhile just for a few people to think about these potential disasters. And we need all the help we can get from others, because we are stewards of a precious pale blue dot in a vast cosmos, a planet with 50 million centuries ahead of it. And so let's not jeopardize that future.
And I'd like to finish with a quote from a great scientist called Peter Medawar. I quote, "The bells that toll for mankind are like the bells of Alpine cattle. They are attached to our own necks, and it must be our fault if they do not make a tuneful and melodious sound."
Thank you very much.
(Applause)
10年前 私は本を書きました 題は『今世紀で人類は終わる?』 と疑問符がついたものでしたが 出版社は疑問符を取りました (笑) アメリカの出版社は それを 『人類最後の日』と変えたのです 幸も不幸も待てないという アメリカ人気質なのでしょうか (笑)
今日のテーマは 4,500万世紀もの間 続いて来た地球の 今世紀は特別で 人類が その手中に 地球の未来を 握っているという事です 地球は その誕生以来 ほぼずっと 脅威は 病気、地震、小惑星など 自然からのものでした これからは 最悪の惨事を もたらすのは人類です それは何も核だとは限りません 相互に繋がるこの世界では ネットワークが断たれると 世界は瞬く間に崩壊し 疫病は人々の空の旅により 数日で世界中に広がり ソーシャルメディアは パニックと噂を拡げます それも文字通り光速で 我々はあまりに些細な問題 ― 起こりそうもない飛行機事故 食物に含まれる発がん性物質 僅かな放射線などに 動揺し過ぎです しかし我々や政治家達は 壊滅的な筋書きには否定的です 最悪のケースは 有り難い事に まだ起きてはいませんし 実際 多分起きない かもしれません しかし壊滅的可能性が ありそうなら 対策を立てて 例え ありそうでなくても 予防策に投資する価値は十分あります 家の火災保険に 入っておくようなものです
科学の力は大きく 約束してくれるものは多い一方 その否定的側面は空恐ろしく 人類はこれまでになく 危険に曝されています この2、30年内に 何百万人が 急速に進歩しているバイオテク技術を 悪用できるようになるでしょう それは今日サイバーテクが 悪用される様なものです フリーマン・ダイソン氏がTEDで 彼の世代が化学実験セットで 遊んだように未来の子どもは 新しい生命体をデザインして 作れるようになると予言しています SFの一端のようですが これは彼のシナリオの 一部でもあり 地球の生態系や人類は 無傷では生き残れないだろう というものです 例えば この惑星 大地の神ガイアの為には 人口は削減されるべきだ と主張するエコ過激派が 2050年までには誰でも 入手できると思われる 合成生物学の技術を 習得したらどうなるでしょう それまでに他のSF的悪夢が 現実となるかもしれません 馬鹿なロボットが 勝手な事をし出したり 自己作動し始めた ネットワークが 我々を脅かし出すかもしれません
そんなリスクから私たちを 法律で守れないでしょうか 確かにやるだけの 価値はありますが 世界中で競争が激化し 商業的圧力に左右されるので 法律がどうであれ 可能なことは どこかで実現するでしょう 薬取締法みたいなもので 規制しようとしても無駄です 地球村には愚かな者がいて 彼らは 世界で幅を利かせるでしょう
私が本に書きましたように 今世紀を乗り越えるのは たやすい事ではありません 何度も我々の社会は挫折し 実際 大きく挫折してしまう 可能性が半分でしょう 最悪のケース 全人類を抹消する様な 出来事があるでしょうか 新しい粒子加速器が 誕生したとき こう懸念する人がいました 「地球を破壊するか 宇宙構成組織を バラバラにしてしまうのでは」と 幸運にも そうならないという 証拠があります 他の人も指摘するように 宇宙線が他の原子核と衝突し 自然は何度も 同じ実験を 繰り返してきたからです しかし科学者は 自然界に前例のない状態を 引き起こす実験には 確かに慎重であるべきです 生物学者は 遺伝子操作された 壊滅的影響を与えうる ― 病原体を世に放つべきではありません
ところで我々が 実存し得る惨事に対して 特に嫌悪するのは 道徳的、哲学的な問いに依るものです それはこうです 2つの筋書きがあるとします 筋書きAは 人類の90%を一掃する 筋書きBは 人類の100%を一掃する Bの方がAより どれ程ひどいでしょうか? Bが10%だけひどいと 言われる方がいるでしょう BがAより 死亡率が10%高いのですが Bは 比較にならない程 悪いと私は思います 天文学者として 人類がこの物語の終わりだとは 信じられないのです 太陽が赤色巨星となるまでに 後50億年 宇宙は永遠に続いて ポストヒューマンの進化は 地球 そして 宇宙の彼方で 我々がここまで来たように ダーウィン的進化を続け もっと素晴らしい進化を 辿るかもしれません 確かに未来の人類の進化は 自然淘汰的ではなく 人工的な時間尺度に於いて その速度は急速なものでしょう
この莫大な賭けを考慮して これ程の可能性に幕を降ろす 人類滅亡のリスクが 10億分の1だとしても 決して それに甘んじるべき ではないと思います 予測されたシナリオは 中には確かに SFの話のようなのが あるかもしれません しかし不気味に迫真性の あるものもあります 「知らない事と ありえそうもない事は 同じではない」 ということわざ通りです これが 予測されるリスクを 軽減する研究をするため 我々がケンブリッジ大学で センターを設置している理由です このような惨事に関して 模索するのは 少数の人だけに 価値があるようですが 我々は皆様からのどんなサポートも 必要としています なぜならこの広大な宇宙の 貴重な青い一点の惑星では これから5千万世紀もの間 全人類が乗組員だからです だから未来を 台無しないようにしましょう
ある引用で終わらせて頂きます 偉大なる科学者の ピーター・メダワーの言葉です 「人類のために鳴るベルは アルプスの牧牛のベルのように 我々の首に掛かっている それが美しく鳴らなければ 我々の責任である」
ありがとうございました
(拍手)
品詞分類
- 主語
- 動詞
- 助動詞
- 準動詞
- 関係詞等
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